「べるふぃ〜る」とか「ありす」とか名乗ったり呼ばれてたりします。
日常のことやゲーム、アニメなどテキトーに書いてます。
かつてはトリックスターのJ鯖で遺跡入り口を占拠していました。

2016/02/14 チョコ色インバウンド(小説家になろう)
2015/09/01 夏色インバウンド(小説家になろう)

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if -イフ- #9(パイロット版)
■if -イフ- #9

お昼休みになりました。
白川さんではないですけど、確かに授業のことで語るようなことはないんです。
教科書紛失事件があったわけでもなければ、私が先生に当てられてあわあわしたわけでもありませんので。
私は平和をこよなく愛する17歳の高校2年生。
戦争が起きたらビックリしてご飯がのどにつまって死んじゃうような小物です…。

白川さんがついてこいというので、北村さんと一緒になって追従しています。

「どこに行くんですか?」
「暑いところ」
「はぁ…?」

ちなみ全員お昼ご飯を持っての大移動です。まさかこのまま学校案内というわけではないですよね?
最初は学食にでも行くのかと思いましたが、どんどん階段を上がっていきますし。学食は1階ですよ。
そして辿りついたのが4階よりも更に上。屋上入口。
白川さんは北村さんにお弁当を預けて、屋上の扉を両手で開けようとしています。

「いいんですか? 生徒の立ち入りを禁ずって書いてありますけど」
「リーダーであるあたしに意見するするとはいい度胸ね」
「わっ、ごめんなさい…」
「イジメいくない」
「イジメみたいに陰湿なものじゃないわ。あたしまだ何にもしてないし」

まだということは、いつかは何かされるんですか私。
例えばお昼の時間になるたびに購買のパンを買いに行かされるとか、トイレの個室に閉じ込められて上から水の入ったバケツが落ちてくるとか…。
パシリならいいのですが、本格的なイジメは……怖いなぁ。
どうせイジメられるのなら、白川さんに直接してもらいたいです。それなら許せるかもしれません。
お姫様から直接、ありかもしれません…!

「風紀委員に目を付けられる理由の一端がこれだよ」
「なるほど」

苦笑いしながら、北村さんが言い、私はそれに若干アレな妄想入りかけてたことを悟られないよう瞬時に返答しました。
私のスペックのほとんどはそういう回避能力につぎ込まれていると言ってもいいでしょう。
最近はあんまり役に立ってませんけど。ということはつまり私のスペックなんて電卓にも劣るということなんでしょうね。
私はいつになったら宇宙船に詰みこまれる生体コンピュータ並の演算ができるスーパーガールになれるのでしょうか…。
一生どころか来世でも無理? そうですか………。血の涙、流してもいいですか…?
その間にガコガコと音を立てて扉は開き、火炎放射のようにアツくて眩しい光が飛び込んできました。
私が吸血鬼なら一瞬で灰になっていたでしょう。

「このボロ扉、新しくならないかしら。開けにくくて仕方ないわ。学校は無駄なことに予算つぎ込みすぎなんじゃないの」
「学校の備品扱いでコーヒーやお茶受けを購入してるらしいぞ」
「なんですって!?」

開かずの扉であることが前提なんですから、このままでもいいと思いますよ?
白川さんの前では絶対に言いませんけど。言えば魔銃『黒雪姫』からどんな弾丸が発射されるか分かりません。
白川さんにとってはBB弾のつもりでも、私の精神をズタズタの穴だらけにするにはきっと十分。
なので私は保身のために余計なことは口にしないことに決めたのです。

「さて、ここにあいつがいるはず」
「あいつ…?」

学校の屋上にいるあいつ? 人名で『合津』さんということはないと思います。
猫が屋上に住み着いてるとは考えにくいですし、普通に人ですよね?
でも本当にいるんでしょうか。私達、授業が終わってすぐにここへ来たんですよ?

「なずな、いるのなら出てきなさい。出てこないとあんたから借りたクライシスハート3中古屋に売っぱらうわよ!」
「いる、いるから、ちょっと待って!」
「借りたものを売るのは友達としてどうかと思います」
「いやねえ、ちょっとしたジョークよ」

給水塔の上からリュックサックを背負った人が慌てて降りてきました。
パッと見は眼鏡におさげの典型的な委員長タイプです。身長は私と同じくらいですね。

「またそんなところで。日射病になっても誰も助けにこないぞ」
「普段は帽子被って水も用意してるので大丈夫です。それと、雪子さん。人のモノを勝手に売るのは犯罪ですよ」
「大丈夫よ、この世にはそんな時のために事後承諾って言葉があるんだから」
「承諾しませんからねっ」
「あー、暑いわねえ」
「そうですね、ここでお弁当食べるんですか?」
「無視しないでくださいっ!?」

しれっと言う白川さんに、もうゲームなんて貸しませんと怒るおさげさん。
白川さんと違って怒っていてもあんまり迫力がないです。つまり私みたいなタイプってことですね♪
なかーま!

「琴音、こいつがなずなよ」
「城崎なずなです、御坂さんようこそ問題児の集まりへ。ゲームは返して下さいね」
「え? えっと、はい。同じクラスの人ですよね?」
「クリアして、あんたから続編借りられる算段がたったらね」
「はい同じクラスで、ってちゃんと返してくださいよ!」

問題児なんですか。立ち入り禁止の屋上にいる時点で言い訳できませんけど。

「あの、名前で呼んでくれてもいいですよ」
「下の名前なんでしたっけ?」
「琴音よ琴音。むしろあたしは名字の方を忘れてたわ」
「えええ…覚えて下さいよ」
「私は下の名前名乗ったか? 名乗ってないか、亜子だ。北村亜子。好きなように呼んでくれ」
「そうねあたしのことも白川さんじゃ他人行儀だし下の名前呼んでもいいわよ。ま、黒雪姫でもいいけどさ」

白川さんの呼び名は私の中ではもう決まっているんです。
『あの子』もそう呼んでましたし。私もその呼び方には賛成なんです。

「ナズナさん、アコさん……それにユキちゃん」
「なんであたしだけちゃん付け!?」
「だ、ダメですかっ…」

『あの子』はよくて私はダメですかっ!? ちょっと涙でそうなんですけど…。
目を閉じ、腕を組んで「ん〜〜」と3秒ほどうなっていましたが、パッと目を開き、

「いいわ。そのかわり……御坂琴音、あんたはあたしに一生の忠誠を誓いなさい」

ドキッとしました。こちらの心を見透かされているのかと思ったくらいです。
これはまるで、吸血鬼のお姫様に忠誠を誓う騎士見習いの図。重要なのはお姫様が人間じゃない点です。
しかも日光の影響を受け付けない、始まりの吸血鬼。真祖。
ユキちゃんは私からすれば同じ人間とは思えません。いわば上位のカテゴリーに属している幻想種。

「…うん」

ゆえにそれだけを口にするのが精いっぱいでした。
たったの一言なのに恥ずかしさがこみ上げてきて、今の私はきっと熟れたリンゴのようになっているでしょう。

「ほう」
「これって」
「ちょっ…自分で言っておいてなんだけど反応が想定外すぎる」
「ユキちゃん…」
「周りが勘違いするからそんな真っ赤な顔でため息つくかのようにあたしの名前を呟かない!」

そう言っているユキちゃんもちょっと顔が赤いです。まあ、私のせいで恥ずかしいんでしょうけど。
一瞬、それならそのまま勘違いされてもいいと思った私って策士の素質が………あるわけないですよね。

「ところでどこで弁当を広げるんだ」
「屋上にお弁当食べにきたんですか? だったらあの辺が涼しくていいと思いますよ」

それから私も心を落ちつけて、みんなでお弁当を食べました。ナズナさんが言うように給水塔の下がいい感じの日陰になっていたのでそこで。
見て下さい茉莉花。私、お友達がいつの間にか3人に増えてます!
茉莉花はもうクラスを跳び越えてお友達が50人になっているかもしれませんけど、それはそれです。
比較するなんて馬鹿げてます。人数じゃないんです。3人でも、私、嬉しくて…。
転校するのは正直怖かったです。でも、これなら私はここでやっていけそうです。

「ところでナズナさんはいつからここに?」
「アリバイならありませんよ」
「事件なんて起きてませんから…」
「4時限目をサボってクライシスハート4で遊んでました、でもアリバイはありません」
「二度も言わなくていい。そいつサボりの常習犯、大抵ここでピコピコゲームしてるわ」
「たまに寝てる時もあるけどねえ」
「見た目は優等生なのに実に中身が残念だ。まるでどこかの黒雪姫みたいだな」
「突き刺すわよ?」
「箸を目の前につきだすな。怖いだろう!」
「眼鏡があるんだから突き刺したって大丈夫よ」
「そういう考え方はいけないなぁ黒雪姫、暴力は何も生まないぞ」
「優越感を生む」
「酷い返答だ…」

くすりと笑ってしまいました。
ユキちゃんとのやり取りは第三者視点でみていると面白いですね。

「あーパフェ食べたい。奢って、あたしだけじゃなくて全員分」
「パフェが100円になったらな」

今の地球ではきっとそんな未来はこないでしょう。
100円均一のフードコートが出現するとは到底思えませんし。
あ、でも、全自動化されて人件費が0になればあるいは…。

「ところでユキちゃんってどうして黒雪姫なんて呼ばれているんですか?」
「それはほら、雪子さんの属性は白か黒かなら絶対に黒でしょう?」

まあ、分からないでもないですけど。猫か犬かなら絶対に犬ですよね。
太陽か月なら間違いなく太陽でしょう。私のユキちゃんに対するイメージはこんなのです。

「元々のあだ名は白川雪子からきた白雪姫だったんだけど、中学の時にとある男子が黒雪姫って言いだしたの。
 そいつがあたしと同じここにきたせいで、黒が定着したってわけ」

白から黒への転換。反転、リバース。逆転。

「そんな……それって明らかに悪口なんじゃ」
「そうでもないわよ。黒の方がカッコイイし、これはこれでいいなってあたしは思ってるの」
「本人がいいと言ってるんだから、気にする必要はないだろう」
「アコさんはそれでいいと思ってるんですか?」
「そもそも初対面で黒雪姫と名乗ったのはこいつだぞ、本名を知るのに3日もかかったんだ」
「変なところで意地張ってるからでしょ。うちのクラスの人間に聞けば一発なのに」

アコさんとユキちゃんがどういう経緯で知り合うことになったのか気になりますね。
聞いてる限りでは少なくとも別のクラスだったみたいですから、1年生の時か高校入学以前ということになるはずです。

「お弁当にイチゴはありかなしか。あたしとしては邪魔だから入れないでほしい」
「私はありですね」
「いや、ないだろ。特にこの暑い時期はありえないな」
「珍しく気が合うわね。あんたあたしの配下にならない? 時給30円で」
「パシリならつい最近新しくできただろう」
「それって私のことじゃないですよねっ!?」
「イチゴ嫌いだからプチトマトがいいなぁ」
「イチゴ嫌いなやつって大抵悪人よね」
「え? 何その価値観…?」

嫌いとは一言も言ってないユキちゃんが素敵です。
それとさっきの続きを。
えっと、いくらなんでも一学期の途中でクラスが組み直されるなんてことはないでしょう。
少なくとも私の想像の中ではそんなことありえないのです。
この学校の歴史をまったく知らない完全無欠の素人である私の考えなので、実は隠された秘密がっ、ということはあるかもしれません。
それに裏技チックなものとして、一度転校してまた戻ってくるという手があります。
これなら同じクラスに放り込まれるかどうかは分かりません。
ユキちゃんに限っていえば問題行動のせいでクラスを変えられた可能性を私は否定しきれませんし…。
ああ、でも、私、わたし……ユキちゃんを私は信じてますからねっ!
段々何を問題にしているのか分からなくなってきたのでここで思考終了!!

「来週の月曜日に石田ファンクラブの連中を一掃することにしたわ」
「生徒会長人気ありますもんねぇ」
「さっきからその話はチマチマ聞いているんですけど、石田なにさんでしたっけ?」
「2−Dに在籍している石田夏帆だ」
「あいつのせいであたしがとばっちり受けるのはおかしいでしょ。おかしいのは頭と胸のでかさだけにしてよねまったく」
「でもどうやってオッケー貰ったんですか?」
「北村が丸めこんだ」
「私はただ黒雪姫がイジメられてるから助けるのに協力してくれと伝えただけだ」
「真実がねじ曲がってるけどいいやり方だわ。その言い方なら絶対にあのバカは動く」

まるでユキちゃんは物語の主人公みたいだと思いました。
これらの『イベント』はユキちゃんを中心に回っていて、転校してきた私は普通にモブ、いえギリギリで友人ポジションでしょうか。
主人公に引っ張り回されて、色々と知っていくそんな立ち位置の御坂琴音。
でも頑張らないと、影の薄い私はそのままフェードアウトするかもしれません。
ユキちゃんを中心にそえた学園ラブストーリー。
私が私自身の意思で行動している以上、主人公は私なんだと思いたいです。
でもユキちゃんと私。そんなに長い時間一緒にいたわけではありませんが、
どちらが主人公に相応しいかと聞けば、大多数の人はユキちゃんと答えるでしょう。
口からは皮肉や悪口が飛び出すこともありますけど、その奥にある心の一端に触れた私には分かります。
本当はユキちゃんがとっても優しい女の子だってこと。
ただユキちゃんはそれを素直に認めようとはしないでしょう。
でもそれは悪いことですか? いいじゃないですか。ちょっと不器用なところがあったって。
完璧すぎる人間がいたらそっちの方が怖いです。

私は……ユキちゃんみたいになれなくても構いません。
というか髪をツインテールにしても彼女のようにはなれないでしょう。見てくれだけです。いや、そもそも身長が違うので外見すらアウトですけど。
じゃあ中身が近付きたいのかと言うと……案外そうでもないですね。
ユキちゃんに憧れるもの。
行動できる勇気。ものをハッキリ言える勇気。我を通せる勇気。
私に足りないもの、取り敢えず勇気だけをピックアップしましたがいっぱい持ってます。
私はユキちゃんみたいになりたいのではなくて、ユキちゃんと出会うことで自分に足りないものを強く自覚できた、というべきなんでしょうね。

でも、どうすれば勇気って手に入るんですか?
夏休みに肝試しとか、スカイダイビングとか、絶叫マシーンとかを繰り返せば総量はアップするでしょうか?
方向性が違うので、対人関係の勇気は微塵も変わらないような気がしますけど、どこか横のつながりがあるかもしれません。
……でも全部嫌です。

「ほら、琴音さんが話についていけなくてしょんぼりしてるぞ」
「あーごめん。話題変えましょ」
「では提案しよう。トマトは野菜か果物かを議論しようではないか」
「えっと、それは議論の余地なく野菜だと思います」
「では野菜の定義を述べたまえ」
「え? えっと、その、あの、それより、今朝学校を案内してくるって…?」
「あ……やば、忘れてた」
「逃げたな、説明しきれなくて逃げたな」
「あれですよ、草みたいのが野菜です」
「イチゴは?」
「え? ええっと…」
「いいから動く! それとイチゴは野菜に決まってんでしょ!」

携帯電話をで時間を確認してみましたが、まだ時間なら20分ほど余っています。
隅々まで完璧にとは行かなくても、よく使う移動教室や図書室、それに保健室くらいなら回れると思います。

「上から下に降りて行くのが効率的だな」
「屋上ですしねえ」
「でも4階に生徒会室があるけどそこは却下で。近付きたくないの」
「あ、はい」
「さっさとお弁当を片す! 行くわよ!」
「あ、ちょっ、ちょっ…!!」

ユキちゃんに右手の手首を掴まれて、そのまま引っ張られ、もとい引きずるられていきました。
ユキちゃん、早いです、痛いです。もっとゆっくり歩いて行きませんかっ!?
時間は有限ですけどまだ20分あるんですから。食後に激しい運動は健康に悪いんですよ。
お腹痛くなったり気持ち悪くなったらどうするんですかっ。
あ、最終的に保健室にも行くから大丈夫なんですね。なるほど!
最後に、屋上から離れる前にみなさんとメールアドレスと携帯電話の番号を交換しました。
携帯電話の画面を眺めつつ、うっとり…。
茉莉花、ほら見て下さい。私のアドレス帳にこんなに早く3人もの名前が追加されました!

「琴音、ケータイ見ながらニヤニヤしてないで行くわよ」
「私は時間あるしまた上でゲームしてるね」
「おーい、5時限目は出るのか?」
「んー、食後のお昼寝もいいんだけどねえ」

そんな2人のやり取りを耳にしつつ、私はユキちゃんに連行されていきました。
この表現、あってますよね?
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